「犯罪大国」:悪化の統計、疑う必要も


犯罪の「加害者」のみに目を向けがちだった警察が「被害者」に配慮するようになったのは、むしろ歓迎すべきだと私は思う。しかし、皮肉なことに見かけの犯罪統計は悪化し、いかにも治安が極端に悪くなったかのような錯覚を招いているのではないか。景気低迷で金品を奪う財産犯が増え、外国人や少年の犯罪が目立っているのは事実だが「統計のカラクリ」に目を向けず、ただ凶悪犯罪の影におびえて、いたずらに不安を募らせるのは疑問だと思う。「犯罪統計のみを信じるな」と、あえて私は言いたい。

発生件数ではなく認知件数が増加しているという点は,すでにマスメディア以外のところでは数多く指摘されてきたことで,ようやく取り上げたかという感じ.
この記者はこのような記事を書いておきながら,半分しか呪縛から逃れられなかったようで,「外国人や少年の犯罪が目立っているのは事実」などと書いている.出来事(事件)それ自体が勝手に目立つことはない.目立たせているのは,あんたらでしょうが.