[日朝実務協議]「不信が募る『北』の安否再調査」


北朝鮮は、二百基程度配備しているノドン・ミサイルを日本に向けたまま、撤去する気配がないのが現状だ。


北朝鮮の軍事力の推定をめぐって思い起こされるのは,ホワイトハウスが原爆投下を正当化するために,「大勢のアメリカ人の命を救うため」という今なお使っている口実である.一体何人の命を救ったのか?トルーマン大統領(引退後も含めて)の発言を追ってみると,「25万人」(1945年12月15日),「50万人」(1946年),「25万人」(1948年10月),「20万人」(1949年4月6日),「50万人」(1949年1月),「100万人」(1953年1月12日),「数百万人」(1959年4月28日).
25万人がいつの間にか数百万人に膨れ上がっている.
ノドン・ミサイルについての読売新聞の記事を追っかけてみよう.まずは,2003年3月13日付

ノドン・ミサイル/北朝鮮が開発した中距離射程の弾道ミサイル。射程は1300キロ・メートルあり、沖縄など一部を除いて日本国内どこへも飛ばすことができる。1993年5月に日本海に向け発射実験を行い、北朝鮮国内に100基以上を配備済みと言われている。

ノドン・ミサイル/北朝鮮が開発・配備している弾道ミサイル。93年に日本海で試射に成功した。射程約1300キロ・メートル。米軍によると、配備数は約200基と、この3年間で倍増した。

「3年間」どころか,1ヶ月で倍増!
ところで,どれくらいのスピードで増加しているかと言えば,次の記事(2003年8月14日付)にあるように「年30基以上」らしい.

ノドンは、北朝鮮国内の5か所前後の基地に200基以上が配備済みだ。2000年以降、年30基以上のペースで増強している。

「年30基以上」だったら,2004年には少なくとも230基ないとヘンだよ.2004年に「200基程度」じゃ足りないよ!「程度」の中に含まれていると言いたいのかもしれないが,そうなると「年ゼロ基程度のペースで増強している」と言ってもいいことになる.ひょっとしたら,12月31日にいっぺんに増やすのかな?
もっとも,なかったものをあると言い張っていたのがホワイトハウスで,それをそのまま垂れ流したあげく,今なお,それを「間違っていた」とは決して言わずに擁護するのが読売新聞であるから,100だろうが5000だろうが,たいした問題ではないのかもしれないが.
ノドンは来年にはいくつに増えてるかな?楽しみだな.