公立高校の基礎学力「大幅低下」87% 教員意識調査で


いまの教育改革について、公立高校教員の87%が「高校生の基礎学力が大幅に低下している」と感じ、82%が「最近の改革で高校間格差が広がりつつある」と考えている。そんな結果が、国立教育政策研究所の研究者の調査でわかった。改革の方向を教員たちは疑問視しているようだ。
先生の感覚としてバラつきが広がり,平均が下がっているということであるから,最悪の結果を生んでいると言っていいだろう.
教育において平等を重視すれば結果(達成)が悪くなると思われがちであるが,「習熟度別指導の何が問題か (岩波ブックレット)」(佐藤学)では,国際比較をした時に平等を重視した教育システムをとっている国の方がバラつきが小さくなるのみならず,達成度もより高くなっていることが明らかにされている.つまり,平等を軽視すると平均が下がるだけでなく,トップレベルの生徒の達成度も重視している国と比較して低くなってしまうのである.素朴な感覚とは反対に,教育における平等と達成度は排除しあう関係ではなく,補い合う関係にあることを考えれば,今の日本の教育改革は子どもたちを分類する指標を今以上にはっきりとさせるだけの効果しかもたらさないだろう.