安倍晋三氏の事実歪曲発言について (「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク)


VAWW-NETジャパン抗議声明


このたび、政治家によるNHKの番組介入が問題になっており、「政治家」として名前が上がっている安倍晋三氏と中川昭一氏が、複数のメディアを通じてコメント、または発言を行っています。中川氏は国内不在ということもあり、彼の発言の多くに触れることはできませんが、安倍氏はこの間、頻繁にマスコミに登場し発言を行っています。その中で、安倍氏は、女性国際戦犯法廷の事実関係について重大な事実歪曲、誹謗・中傷を続けていますが、それに対してマスメディア側は知識不足、勉強不足のためほとんど事実の間違いを指摘することができず、そのまま一般市民に垂れ流されているという状況にあります。

歪曲された事実があたかも真実であるがごとく日本の市民の皆様に伝わっていくことは、女性国際戦犯法廷と「法廷」を主催した国際実行委員会の名誉を大きく傷つけるものであり、何より「法廷」に正義を求めて被害8カ国から参加された64名の被害女性の尊厳を甚大に侵害するものです。「法廷」には世界三十カ国以上から約400名が参加し、三日間の審理にはおよそ1000人が傍聴し、最終日の判決概要に言い渡しはおよそ1300人が傍聴しました。「法廷」の歪曲と侮辱は、こうした多くの人々に対しても許されない行為です。

安倍氏のこうした発言は、自らの行為を正当化するため、番組で取り上げた女性国際戦犯法廷自体を貶めることで世論を味方につけようとしているものです。問題の論点のすり替えが「法廷」の事実歪曲をもって行われていることは、今回の事件の真相を明らかにする上でも大変問題であり、このことは、真実を明らかにする上で危険な流れであるといえます。

マスコミの皆様には問題の核心(番組に対する政治家の介入)を見失うことなく真実を明らかにし、ジャーナリズムの役割を果たしていただきたく存じます。そのためには女性国際戦犯法廷の事実関係を正確に理解して頂くことは重要、不可欠なことであると考え、皆様に正確な事実を知っていただくため、ここに安倍発言の間違いを指摘いたします。

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