社説:学校占拠テロ 独立運動逸脱した残忍さ


社説子の机にあったメモ.


1. 「テロ」という言葉を多用すること.最低10回.これによって冷静な思考は簡単に飛んでしまう.なお,「テロ」によって数百人殺すことは許されないが,「抑圧」,「強硬政策」あるいは「武力弾圧」によって20万人殺すことには何の問題もない.大切なことは,事件の背景,規模あるいは残酷さではない.われわれが何と呼ぶかだ.


2. ロシア連邦軍チェチェンにおけるふるまいについては,危なくてわれわれもチェチェンに入れず,よく知らないし,どうでもよいので,具体的な記述をいっさい行わずに,「抑圧」等にとどめておくこと.ただし,今回の事件の状況については具体的な記述を入れること.


3. チェチェン独立運動と一部の犯罪者集団,さらに「アルカイダ」を結びつけ,それによって「国際社会の独立運動への支持」を大きく減らすこと.結び付け方は,たとえば次の見本を参考にすること.「露学校占拠:民族超え過激派連携か」.


4. 根拠なくいい加減なことを書いても,チェチェン人から名誉毀損として訴えられる心配はないし,ブッシュの言う通り「世界はより安全になっている」ので,すぐに次の事件が起きて,読者は前に書いたことはどうせ忘れてしまうので問題なし.


5. ありもしない「アルカイダ」,「イスラム原理主義」を持ち出すこと.この2つの言葉は必須.読者もこの2つのキーワードがないと寂しがる.


以上.