Why Iraqis should boycott elections


なぜイラク国民は選挙をボイコットすべきか
2004年12月5日
Mohammed al-Obaidi


イラクにおける47の政党は11月17日に集まり,予定されている選挙のボイコットを決定した.わたしが代表をつとめる People's Struggle Movement もそのひとつである.
イラクの現状について調べ,経済的・国民的利益と軍事占領を考慮に入れた結果,すべての愛国的イラク人には予定されている1月の選挙をボイコットするに十分な理由があるとわれわれは考える.
これはすべての国際法に違反している.占領者と被占領者の関係について規定している国際法は,占領当局に被占領国の社会的,経済的および政治的構造を変更させる権限を与えていない.
予定されている選挙は占領当局の利益に合致するようにイラクの政治構成を変えるであろう.この変化はイラク国家と国民がこれまで避けることに成功してきた,民族的,党派的および宗教的分裂につながるであろう.
歴史的にイラク人は共存することができた.米主導の占領によって破壊されて初めて,内戦の亡霊が現れた.
多くのイラク政治活動家は,予定されている選挙の結果はすでに決められていると信じている.また,選挙プロセスは自由でなければ民主的でもなく,米占領当局と強いつながりをもつ人々とってのみ自由なものとなるだろう.すべてのステップはイラクにおける政策決定者である米国の完全な支配を確実なものにしてきた,とわれわれは考える.
選挙プロセスと現在の国民評議会の構成を見ればわかるように,選挙の主要な目的はこの国の悪名高き政治家を送り込むことにある.彼らはつねに国際的な諜報活動家とのつながりを自慢げに話している.
予定されている選挙は占領を強固なものとするために,侵略者とその協力者を助けてきたすべての政治家に権力を与えるだろう.それゆえ,選挙後ですら政策決定プロセスはバグダッドにおける米国大使館で行われ,選挙された政府はワシントンの決定を運ぶ車でしかないだろうとわれわれは考える.
注意深く考える人間にとっては,米国が数十億ドルを費やし,その何百人という兵士の命を犠牲にしたところで,イラク支配をあきらめるだろうと考えることはとてもできない.
米国がイラクにおいて自由で民主的な選挙を許すなどと考えることはできない.そのようなことをすれば,外国軍をイラクから撤退させることを最優先事項とするような政府が誕生する可能性があるのだ.
選挙プロセスの主要な目的は,イラクに永久的に米軍を駐留させる合意を作ることを容易にするような政府を確固たるものとし,この国を植民地へと作り変えることにあると確信している.
米政権は戦争で傷ついたその信用を回復するための政治的功績としてイラクの選挙を描き出そうと必死になっている.
ワシントンは,戦争がイラク国民に残した悲劇的結末から国際社会の目をそらそうと,選挙を利用するだろう.
これらすべての理由によって,多くのイラク政治活動家は1月30日の選挙をボイコットすべき国民的義務があると考えている.


Mohammed al-Obaidi 教授は People's Struggle Movement のスポークスマンであり,英国で大学教授として働いている.バグダッドの al-Adhamiyah で生まれ,教育を受けている.これはアルジャジーラのために書かれ,アラビア語から英訳されたものである.