英テロ容疑者は顔見知り、アル・カーイダ幹部認める

子「おとうさん,イギリスで爆弾が爆発して大勢死んじゃったね」
父「そうだね.50人ぐらい死んじゃったみたいだね」
子「やったのはアルカイダとか言われてるけど」
父「そうだね.よく名前が出てくるね」
子「アメリカでビルに飛行機をぶつけたのもアルカイダとか言われてたね」
父「あれから,よく名前を聞くようになったね」
子「アルカイダってなに?」
父「よくわかんない」
子「大勢の人を爆弾で殺すのが仕事なの?」
父「「仕事」とは言わないよ」
子「イラクで爆弾たくさん落としてるのはアメリカ」
父「そうだね.アルカイダは空から落としたりはしない」
子「イラクでも爆弾で大勢死んじゃったよね」
父「今でも,毎日のようにね」
子「爆弾で人を殺すグループっていろいろあるの?」
父「空から爆弾を落とす人たちもいれば,こっそり仕掛ける人たちもいるね」
子「なんで飛行機から爆弾を落とせるの?捕まらないの?」
父「うん,捕まらないよ」
子「なんで?」
父「よく,わかんないなぁ」
子「そういえば「自分たちがやったんだ」って言ってる人たちがいるみたいだね」
父「そうだね.犯行声明が出たとかテレビでやってたね」
子「じゃあ,アメリカの大統領がイラクに爆弾落とす前にしゃべってたのも犯行声明?」
父「いや,あれは犯行声明じゃあないよ」
子「どこが違うの?」
父「大統領が犯行声明出すなんて,ありえないよ」
子「でも,「自分たちがやります」って,言ってること同じじゃないの?」
父「同じだけど,あれは犯行声明じゃあないよ」
子「誰が言うかによって呼び方が違うんだ」
父「いや.アメリカがやるのはテロじゃない」
子「大統領はテレビで堂々とやってたね」
父「ふつうの人が爆弾使う前に堂々と「やります」なんて言ったら捕まっちゃうよ」
子「爆弾落とす場合と一緒だね」
父「そうだね.堂々とやるグループとこっそりやるグループがあるね」
子「人を殺す時には堂々とやれば捕まらないの?」
父「いや,ふつうの人がその辺でやったら捕まるよ」
子「じゃあ,外国ならいいってこと?」
父「いや,ふつうの人だったら外国でもダメだよ」
子「じゃあ,イラクにいるアメリカの兵隊はふつうの人じゃあないの?」
父「武器持ってるし,服も違うからねぇ.ふつうの人じゃあないな」
子「でも,イギリスで爆弾使った人たちは武器持ってたよね?」
父「そうだね」
子「服が違うと捕まっちゃうの?」
父「いや,同じような緑色の模様の服を着ていても捕まっちゃうよ」
子「武器持ってて,あんな服を着てるだけじゃあ,ダメなんだ」
父「そうだね.軍隊に入ってないとダメなんだよ」
子「じゃあ,軍隊に入ってたら,道で人殺しても捕まらないの?」
父「いや,そういうわけでもない」
子「じゃあ,どいういうわけ?」
父「軍隊に入ってる人でも,その辺で人殺したら捕まっちゃうよ」
子「軍隊に入ってるだけじゃあダメなんだ」
父「そうだね」
子「じゃあ,どういう場合には捕まらない?」
父「大統領とか総理大臣が殺してもいいよって言った場合だね」
子「大統領とかって,他人に人殺しを命令する人なんだ」
父「まぁ,それだけが仕事じゃあないけどね」
子「そういう場合には命令した人も,実際に殺した人も捕まらないんだ」
父「そういうことになるね」
子「ところで爆弾って高いの?」
父「買ったことないから,わかんないよ」
子「アルカイダってあちこちで爆弾使ってるみたいだけど,お金かかんないのかな?」
父「かかるんじゃないのかなぁ」
子「どうやってお金集めてるの?」
父「募金とかじゃないのかなぁ」
子「あの,よく駅とかでやってるみたいなの?」
父「そうだね.でも,堂々とやったら,ヤバイだろうね」
子「「爆弾仕掛けますから,お願いしまーす」みたいに?」
父「そんなことしたら,きっと捕まっちゃうよ」
子「募金するってことは,お金持ちなの?」
父「そうなのかなぁ.よく,わかんないよ」
子「でも,テレビとかでは貧しいからどうのこうのって言ってるよ」
父「そうだね.貧困が原因って言われてるね」
子「なんで,貧乏な人が爆弾のためのお金なんて出せるの?」
父「貧乏だけど爆弾のためのお金はあるんじゃないの?」
子「なにそれ?それって貧乏じゃないってことじゃないの?」
父「そうとも言える・・・」
子「じゃあ,ダンボールで寝てる人とかもテロするの?」
父「いや,聞いたことないなぁ」
子「あの人たち,お金なんて全然持っていそうにないよ」
父「そうだね」
子「貧乏だったら,銀行とかに強盗に入った方がいいんじゃないの?」
父「それはただの強盗だよ.テロじゃない」
子「なんで銀行に行かないの?」
父「だって強盗じゃあないんだから」
子「貧乏だったら,お金手に入れた方がいいと思うけど」
父「そうだけど,お金目当てじゃないからね」
子「貧乏だけど,お金欲しくないんだ」
父「うん」
子「じゃあ,なにが目的なの?」
父「もっとすごい目的があるんだ」
子「どんな?」
父「大勢人を殺して,怖がらせること」
子「テレビでも卑劣な犯行とか言ってたね」
父「うん」
子「でも,人を怖がらせることと貧乏とどういう関係があるの?」
父「テレビや新聞でえらい人が言ってるんだから,きっと関係あるんだよ」
子「どんな関係?」
父「複雑な関係」
子「なにそれ?わかってないんじゃないの?」
父「世の中には難しいことが多いんだよ」
子「だから,聞いてるのに」
父「あ,国全体が貧しいとかじゃないのかな」
子「ダンボールで寝てる人がちょっといるとかじゃなくて?」
父「うん.日本だとちょっとしかいないだろ」
子「みんなダンボールで寝てるような感じ?」
父「そうそう」
子「そういう人が同じようにダンボールで寝てる人を殺すの?」
父「いや,違うよ」
子「ん?」
父「お金持ちに爆弾使うんだ」
子「みんなダンボールで寝てるんじゃなかったっけ?」
父「外国にはお金持ちがいるからね」
子「じゃあ,わざわざ外国まで行くんだ」
父「うん」
子「外国まで行けるなんて,お金持ちじゃないの?」
父「外国に行くお金はあるけど,貧乏なんだよ」
子「外国に出かける貧乏ね.なんだか,よくわかんない」
父「中途半端な貧乏ってことかな」
子「だいたいさ,なんでそういう人たちは自分たちを貧乏って思うの?」
父「ん?どういうこと?」
子「だってさ,まわりはみんなダンボールで寝てるんだよね?」
父「ダンボールかどうかは,知らないけど,そんな感じ」
子「まわりはみんなダンボール」
父「うん」
子「もちろん,テレビもないから外国のことはわかんない」
父「うん」
子「で,なんで自分たちが貧乏って思うの?」
父「超能力じゃないのかな」
子「まじめな話してんだから」
父「ごめん,ごめん」
子「テロをやるには貧乏すぎてもいけないってこと?」
父「そうかな.いいところに気づいた」
子「金持ちはテロをしない」
父「すごい貧乏もしない」
子「中途半端な貧乏がテロをやる」
父「そういうこと」
子「なんか,納得がいかないな」
父「タバコの場合と同じかな」
子「ん?」
父「吸わない人は肺がんにならない」
子「吸いすぎてもならない?」
父「中途半端に吸うと病気になる」
子「ほんとうに?」
父「いや,知らん」
子「そんなことばっかり言ってるから,喫煙者はアホと思われるんだよ」
父「冗談だってば」
子「貧乏だったら,食べるだけでせいいっぱい」
父「爆弾のためのお金はない」
子「お金持ちが募金して,貧乏な人が実行するとかは?」
父「それは,ありえる」
子「じゃあ,なんでお金持ちはテロのためにお金を出すの?」
父「貧乏だから」
子「お金持ってるのに?」
父「金持ち貧乏」
子「なにそれ?」
父「器用貧乏って言葉もあるだろ」
子「それは知ってるけど,金持ち貧乏なんて言葉,聞いたことない」
父「おとうさんが今つくった言葉だからね」
子「ふざけてる」
父「今に始まったことじゃない」
子「それは知ってるけど」
父「とにかく,テロの原因は貧困ってことになってるんだ」
子「「なってる」って言われてもわかんないよ」
父「そのうちわかるようになる」
子「まぁ,いいや.で,イラクで爆弾落としてるアメリカは?」
父「あれは募金じゃあないね」
子「集め方が違うんだ」
父「募金じゃあ,全然足りないくらいたくさん爆弾落としてるからね」
子「じゃあ,どうやって?」
父「税金だよ」
子「消費税とか?」
父「そうだね.アメリカでは消費税って名前じゃあないけどね」
子「じゃあ,堂々と集めてるんだ」
父「まぁ,そういうことかな.イヤって言えないしね」
子「イヤって言ったら,どうなるの?」
父「捕まっちゃうよ」
子「爆弾のためのお金を集めようとすると捕まっちゃう人もいるのにね」
父「爆弾のためのお金を払うのをイヤって言うと,捕まっちゃうこともある」
子「堂々と集めても捕まっちゃう場合と,捕まらない場合があるんだ」
父「そうだね」
子「ところで,イギリスでやったのはアルカイダって言われてるけど」
父「うん」
子「どこの国の人?」
父「よく,知らない」
子「爆弾使って人を大勢殺したけど,アメリカ人?」
父「いや,違うんじゃないのかな」
子「だけど,やってることは同じだよね?」
父「どこが?」
子「みんなからお金集めて,爆弾で使って人を殺して,「やりました」って」
父「ああ,そうだね」
子「やってること同じだよ」
父「やってることは同じだけど,違うんだよ」
子「「同じだけど,違うよ」って,わけわかんないよ」
父「イラクアメリカがやってるのは戦争で,イギリスの場合はテロだよ」
子「あぁ,テレビで「テロ,テロ」って言ってるね」
父「そうだろ?」
子「テロって何?」
父「軍隊じゃない人たちが人を大勢殺すこと」
子「でもさ,「拉致はテロ」だって聞いたことあるよ」
父「ああ,そうだね」
子「あれやったの,北朝鮮だよね」
父「うんうん」
子「北朝鮮のふつうの人じゃないよね?」
父「ふつうの人は日本に入れないよ,国交がないんだから」
子「ヘンじゃない?」
父「どこが?」
子「だって,北朝鮮は爆弾使って大勢殺したわけじゃあないのに,なんでテロ?」
父「ああ,殺さなくても,すごく悪いことだからあれはテロ」
子「なんだか,よくわかんない」
父「どこが?」
子「すごく悪いと,ちょっと悪いの境目は?」
父「北朝鮮がやったから,あれはテロなんだよ」
子「悪い国がなんかしたらテロ?」
父「うん,そうなる」
子「悪い国と悪くない国の違いは?」
父「テロをやったり,その手伝いをした国と,そうでない国との違い」
子「それ,循環論法って言うんじゃないの」
父「そうかな」
子「日本人でも,イラクで兵隊やってた人いたよね?」
父「ああ,いたね.死んじゃったみたいだけど」
子「あれは,どうなるの?」
父「どうなるって,何が?」
子「軍隊に入ってなかったんでしょ?」
父「正式な軍隊じゃなくて,民間の軍隊みたいなのに入ってたのかな」
子「じゃあ,テロリスト?」
父「へ?」
子「だって,そうなるよね.軍隊に入ってなかったんだから」
父「ああ」
子「軍隊に入ってない人が武器持って殺したりしてたらテロリストになるよね」
父「あの人が殺してたかどうかは知らないよ」
子「手伝いも入るんでしょ?さっき言ったよ」
父「言ったかな?」
子「言ったよ.上に書いてある」
父「何だよ,「上に」って」
子「これはブログで公表されるんだよ」
父「何言ってるのかわからん」
子「まぁ,いいや」
父「いや,よくない」
子「とりあえず,日本人もイラクでテロやってた,ってことで」
父「アメリカでは,軍隊以外にいろんな会社が戦場で手伝いをしてるみたいだけどね」
子「じゃあ,テロ会社だ」
父「そんな会社あるわけないよ」
子「ブッシュ大統領は「テロとの戦い」って言ってたよね」
父「うん,やっつけないと」
子「じゃあ,まず自分とこのテロ会社をやっつけないと」
父「そんなことできるわけない」
子「なんで?」
父「だって,政府の中にはそういう会社の社長をしてた人もいるんだから」
子「だったら,身内のテロリストを捕まえる方が先なんじゃないの?」
父「副大統領なんだから,テロリストじゃあないよ」
子「副大統領はテロリストになれないの?」
父「いや,なれるかなれないか,って問題じゃなくて」
子「どういう問題?」
父「そんなこと,ありえないよ」
子「さっきから,「ありえない」が多いなぁ」
父「そうかな?」
子「イギリスの事件でも,アルカイダが出てたけど」
父「うん.世界中で活動してるみたいだよ」
子「すごい大きな組織なんだ」
父「世界中だからねぇ」
子「国連みたいなもん?」
父「国連はテロやってるわけじゃあないよ」
子「それくらいは知ってる」
父「国連みたいに本部とかがあるわけじゃあないけどね」
子「国連みたいに職員がいるの?」
父「さぁ.でも,よくアルカイダ幹部って報道されてるけどね」
子「幹部ってことは部下のことよく知ってるの?」
父「知ってるんじゃないの?」
子「じゃあ,幹部とその部下が世界中に散らばってるの?」
父「そうなんじゃないの」
子「世界中に散らばってて,どうやって連絡取り合うの?」
父「メールとか,携帯とかじゃないの」
子「ばれないの?」
父「どうなんやろ」
子「世界中にメールばら撒いてたら,ばれそうな気がするけど」
父「こっそりやってるからね」
子「まぁ,そうだろうけど」
父「会社みたいにちゃんとした組織じゃあないみたいだよ」
子「会社だったらどっかに建物とかないとね」
父「アルカイダ本部とか聞いたことないし」
子「だいたい,ビンラディンは洞穴にいるとかやってたよ」
父「洞穴が本部ってことはないだろうね」
子「会議とかしないのかな?」
父「テレビ電話使ってるとか」
子「ほんとうに?」
父「いや,知らん」
子「また,いい加減なことを」
父「だって,よく分かってない」
子「ベールに包まれた実態,という感じ?」
父「まぁ,そうかな」
子「本部も会議もないと」
父「いいなぁ.会議がなかったら,どれほど仕事が減るか」
子「今,愚痴を聞いてるんじゃあないよ」
父「たまには許せ」
子「仕事は減るかもしれないけど,会議がなかったら困るんじゃないの?」
父「まぁね.いろいろ決められない」
子「決めなくても,スムーズに運ぶのがアルカイダ?」
父「幹部が命令してるだけだから」
子「あぁ,そうか.別に話し合って決める必要もないか」
父「うんうん」
子「給料払ってるのかな?」
父「アルカイダが?」
子「うん」
父「さぁ,知らん」
子「会議がなかったら楽かもしれんけど,給料はなかったら困るね」
父「おまえにごはん食べさせられない」
子「うん,うん」
父「アルカイダがメンバーに給料払ってるなんて聞いたことない」
子「じゃあ,どうしてるの?」
父「みんな仕事もってるんじゃないの?」
子「テロリスト以外の仕事?」
父「テロは仕事じゃないよ」
子「お客さんからお金もらえないもんね」
父「うん」
子「でも,ほら,さっき募金とか話してたよ」
父「あれは,武器代とか交通費とかじゃないの?」
子「あぁ,そうか」
父「毎日のごはん代まで出てるわけじゃあないやろ」
子「じゃあ,やっぱり仕事しないと」
父「うん」
子「本部も会議も給料もない,と」
父「うん」
子「他のメンバーの顔とか知ってるのかな?」
父「どうなんやろ」
子「どっかに集まらないと顔はわからないよね」
父「テレビ電話でも使わないとね」
子「うん」
父「顔なんてしらないんじゃないの?」
子「そんな感じ」
父「世界中におるのに,顔見るために集まってたら大変だよ」
子「そんなに飛行機ばっかり乗ってたら,捕まりそうだよ」
父「空港でも,いろいろ厳しくなってるみたいだし」
子「なんか決まりとか,あるのかな?」
父「聞いたことないよ」
子「だよね」
父「決まりがなかったら,仕事もだいぶ楽になるのにな」
子「おとうさんの仕事の話じゃないって」
父「たまには聞きなさい」
子「よくわかんないんだけど,どこが組織なの?」
父「ん?」
子「少年団の野球のチームにだって,決まりとかミーティングとかあるよ」
父「あぁ,あるね」
子「会社にもある」
父「ありすぎる」
子「顔もみんな知ってる」
父「でも,会社には顔と名前が一致しない人おるよ」
子「でも,顔見知りだっているよね?」
父「当たり前やん」
子「それに,名前知らなくても,すぐにわかる」
父「あぁ,誰かに聞けばわかるし,あと名簿もある」
子「アルカイダに名簿なんてあるの?」
父「そんなもん,あったらやばいやろ」
子「だよねぇ」
父「うん,うん」
子「事件起こす時,どうやって人集めるんだろ?」
父「集めたことないから,知らない」
子「日雇いの人集めるみたいな感じかな?」
父「あぁ,そうかも」
子「でも,日雇いの人は社員じゃあないよね」
父「うん,違う違う」
子「一日そこで働いたからって,そこの社員になるわけじゃあない」
父「二日働いても,社員じゃあない」
子「なんだか,わけのわからない組織だ」
父「新聞とかには「ゆるやかなネットワーク」って書いてあるよ」
子「会社とかでもあるよね?」
父「あぁ,関連会社とかね」
子「でも,どこの会社とつながってるかは,知ってるんじゃないの?」
父「名前が似てたりするからね」
子「うんうん」
父「アルカイダなんとかって聞いたことあるけど」
子「あぁ,あるね」
父「支部みたいな感じかな」
子「支部どうしは会議とかしてるのかな?」
父「さぁ,知らん」
子「支部長同士は顔見知りかな?」
父「どうなんやろ」
子「ニュースでアルカイダアルカイダって聞くわりにはよくわかってないんだね」
父「よく聞くのは名前だけだね」
子「うん,うん」
父「時々,幹部がどうたらとかは聞くけど」
子「少年団のチームより,簡単そうだね」
父「簡単って?」
子「だって,ミーティングもないし」
父「カネはお父さんが払ってる」
子「カネをくれるわけでもなければ,払うわけでもない」
父「うん,うん」
子「顔も知らない」
父「連絡網もない」
子「何にもない組織なんだね」
父「名前はちゃんとあるよ」
子「名前だけだったら,簡単にチームなんて作れるよ」
父「まぁね」
子「メンバーだって,とりあえず集められるしね」
父「友だち連れてくればいいからね」
子「アルカイダって,幽霊みたい」
父「こわいしね」
子「ふざけてるなぁ」
父「あはは.ちょっと一服」
子「また,タバコ吸う」
父「冷蔵庫のデザートをとってこよう」
子「甘いもん食べすぎ」
父「子どもはごはんをちゃんと食べないと」
子「まぁ,幽霊と違って実際に誰かがやってることは確かなんだけど」
父「幽霊は爆弾なんて使わないからね」
子「当たり前」
父「とにかく,テロをやってるのはアルカイダなんだ」
子「それって,たんに事件を起こした人の別名として使われてるんじゃないの?」
父「ん?どういうこと?」
子「なんか事件があったら,その名前で呼ぶ」
父「やった人の名前なんて,いちいち覚えられないよ」
子「でも,アルカイダって名前だけは毎回出てくるし,有名になったね」
父「たしかにね」
子「アルカイダアルカイダって言っとけば,理由になるみたいだね」
父「昔は共産主義とか言ってたなぁ」
子「あぁ,名前だけは聞いたことある」
父「ソ連って国もあった」
子「ドイツは2つに別れてた」
父「うん,うん」
子「で,それとアルカイダの関係は?」
父「共産主義が攻めて来る,ってアメリカはよく言ってたってこと」
子「昔共産主義,今アルカイダ
父「あはは」
子「世界中に広まってたの?」
父「ソ連も,ドイツの半分も,あと,あのあたり一帯」
子「結構,広いね」
父「うん,うん」
子「世界中かどうか知らないけど,アメリカの飛行機は日本を飛んでるよね」
父「アメリカの飛行機,って?」
子「最近も,沖縄でヘリコプターが大学に落ちたよね」
父「あぁ,米軍ね」
子「うんうん」
父「日本だけじゃあないよ」
子「他の国にもいるんだ」
父「ヨーロッパにはNATOってのがあるし,韓国にもおるし」
子「世界中だ」
父「いろんな国におることは確かだね」
子「世界中で活動してるなんてアルカイダ並だね」
父「アルカイダみたいに隠れてないよ」
子「そうだね」
父「もっとお金持ってるし」
子「副大統領だっけ?テロリストもいるしね」
父「副大統領はテロリストじゃあないよ」
子「なんか似たもの同士だね」
父「いやいや」
子「っていうか,アルカイダは幽霊みたいだから」
父「だから?」
子「自分と鏡に映した自分みたい」
父「あはは」