バグダッドで640人死亡、シーア派巡礼者が将棋倒し

何が起こったのか,正確なことはまだわからないようだ.
米国主導のイラク侵略以前であれば,「自爆テロ」などという噂が人々をパニックに陥れることもなかった.このような噂がパニックを引き起こすような状況を作り出した責任は,この侵略を実行したブッシュ政権のみならず,これを支持した小泉内閣にもある.
小泉首相が従うブッシュ大統領はこの期に及んでも,日本を引き合いに出してイラクの「民主化」が成功するなどと述べている.このようなことを,--賛成するわけではないけれど--侵略以前に言うのであれば,まだわかる.しかし,2003年5月の「勝利宣言」から2年以上経過した今,考えるべきことは「なぜ日本のようにいかなかったのか」であるはずだ.「日本のようにうまくいく」などという発言は完全にずれている.
次の選挙の結果はどのように受け止められるのだろう.郵政民営化に対する日本国民の判断と解釈する人がいることは間違いない.しかし世界には,この侵略戦争を支持した小泉政権に対する日本国民の判断だと解釈する人もいることを忘れないで欲しい.
将来,この侵略戦争を支持し,武装した軍隊を派兵し米軍の手伝いをしたことに対する責任を問われる時が来るだろう.その時,「いや,戦争のことなんて考えてなかった.郵政民営化に対して答えただけ」という言い訳を受け入れてくれるだけの寛容さを,わたしたちは期待していいのだろうか?いや,ひょっとしたら,言い訳するだけの時間も与えられないようなかたちで問われるのかもしれない.