国の連結資産840兆円「大きな政府」鮮明に

同年度の名目国内総生産(GDP)501・6兆円の約1・7倍に相当し、日本の「大きな政府」ぶりが鮮明になった。

よくわからない.「GDPの1・7倍だから大きな政府」?
2003年末の日本全体の資産は約8144兆円である.この記事によれば,このうち840兆円分,約1割を政府が保有しているということである.この割合がどれくらいになったら,「小さな政府」になったと言えるのだろう?もっとも,その時には別の尺度を持ち出して「まだ政府は大きい」と言うのだろうけど.
たとえば,2005年度の「経済財政白書」では,「歳出規模で見ると小さいが,規制面で見るとまだ大きい」という主張をしている(それでもOECD諸国の平均を下回っている).
尺度を次々と変えていけば,結論はどうにでもなる.


追加:財務省が公表したこのデータをもとに「政府が大きい」と主張しているのは読売新聞だけである.各紙の見出しを並べてみると,「国の債務超過245兆円」(朝日)「245兆円債務超過」(毎日)「245兆円の債務超過」(日経)となっており,記事の中身も債務超過を問題としている.