郵政族議員を落選させよう

Q&Aがおもしろい.というか,それ以外はただの名簿.
素朴な疑問だけれど,公共セクターの比重が現在よりも大きかった60年代や70年代の方が平均成長率が高かったことを,この人はどうやって説明するつもりなんだろう(だからといって,公共セクターの比重が大きければ大きいほど成長率が高くなると言いたいわけではない).だいたい,「経済学的な知見」を持った人が「日本全体の平均給与」なんて言葉遣いをするかな.
ついでに,いくつかの点にふれておこう.
まず,「郵貯が集めた資金がムダなことに使われているから民営化しろ」という意見について.
これは,たとえて言えば「お前は今,A社で働いていて,そこで得た賃金を浪費しているから,B社で働け」と言っているに等しい.いや,正確に言えば「仕事を辞めてしまえ」と言っているようなものである.問題は「浪費」であって,所得を得ていることではない.浪費癖をもった人間が仕事を辞めれば,消費者金融等から借りるだけの話である.
ふたつめ.「郵貯のコストは国民負担」という意見について.
コストを負担しているのが国民なら,そのコストによって「安心」という便益を受けているのも同じ国民である.要するに政府を通じて,税金という形で「安心」を買っているだけのこと.負担が減れば便益も減る.
最後に,わたしは「肥大化」という言葉を使う人の主張はまともに聞かないことにしている.「肥大化」=「大きくて,よくないこと」という意味で一般的に使われており,したがって「肥大化しているから,よくない」というのはトートロジーで理由になっていない.「赤ん坊が成長している」とは言っても,「赤ん坊が肥大化している」とは言わない.